ご挨拶

矢澤一良第11回 日本機能性食品医用学会を開催するにあたり
会長 矢澤 一良(東京海洋大学 特任教授)

 この度、平成25年12月7日(土)・8日(日)の両日、第11回日本機能性食品医用学会を東京海洋大学品川キャンパスにて開催させていただくこととなりました。
 折しも、厚生労働省は平成25年4月より、国民の健康増進の総合的な推進を図るための基本方針として「健康日本21(第2次)」をスタートさせました。「この方針は、21世紀の我が国において少子高齢化や疾病構造の変化が進む中で、生活習慣及び社会環境の改善を通じて、子どもから高齢者まで全ての国民が共に支え合いながら希望や生きがいを持ち、ライフステージ(乳幼児期、青壮年期、高齢期等の人の生涯における各段階をいう)に応じて、健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を実現し………(綱領原文より引用)」との内容の国民運動です。
 我が国は既に超高齢社会に突入し、近年の疾病構造の変化を踏まえて生活習慣病の予防、QOL向上等により、健康寿命の延伸を目指す事が本学会のミッションであります。そこで、科学的エビデンスのある機能性食品の医用普及による国民の健康促進、生活習慣病の予防に役立つため、との学会設立の原点に立ち返り、本総会のメインーテーマを『食による予防医学』といたしました。
 いうまでもなく、がん、循環器疾患、メタボリックシンドローム、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、認知症、精神疾患・ストレス障害、ロコモティブシンドローム(運動器障害)などのNCD(非感染性疾患)の発症予防と重症化予防の徹底を目的とした『食による予防医学』により、国民の健康増進を形成する基本要素となる栄養(食生活)・運動・休養などの健康に関する生活習慣改善、特に食習慣改善が重要であります。特に一般国民への、それらの情報共有や啓発活動に必要な要素は、科学技術に立脚する安全・安心と信頼です。
 本総会におきましては、科学技術としてのライフサイエンスを見直し、今後の超高齢社会を乗り切る日本の舵取りとなる知恵を出して頂けることを期待しております。医療従事者には食について、食品・栄養従事者には医療について、企業には双方のスタンスを理解していただき相互の情報交換の場として、本年度総会の場を利用していただければ幸いです。
 多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

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