会長挨拶

ようこそ「食の新潟」へ!

 

16回総会会長 曽根博仁

この度、第16回日本機能性食品医用学会総会を、当地「食の新潟」で開催させていただくことになり、大変光栄に存じております。とりわけ食に造詣が深い本県では、農漁業と共に、食に関わる研究や企業活動が活発で、今回も医学、栄養学、農学、食品学などの関係者一同、皆様をお迎えすることを大変楽しみにしておりました。

会場は、本州日本海側唯一の政令指定都市である新潟市の「朱鷺メッセ」です(新潟駅から車で5分)。季節柄、雪を心配される方が多いと思いますが、海沿いの新潟市は、イメージとは異なり、実はそれほど積雪はありません。新幹線と空港により交通至便で、酒蔵巡りやスキー、佐渡島観光など学会後の魅力も多く、米も酒も魚もおいしいところですので、それらも含めゆっくり楽しんでいただければ幸いです。

今回のテーマは、「科学的エビデンスに基づく機能性食品と医療との融合を目指して」といたしました。生活習慣の便利さと裏腹に生活習慣病の増加は止まるところを知らず、たとえばその代表格である糖尿病は、境界型を含めると成人4人に1人を占めるに至っています。これは食生活の影響の大きさを物語ると共に、その改善によって、かなり発症や重症化予防が可能であることも示しています。その中で、適切な食事療法と共に使われる機能性食品に対しても、国民の期待は非常に大きいものがあります。

その期待に応えるためにも、有効性、限界、最適な摂取法などについて、医療のプロを納得させられるだけの確固たる科学的エビデンスと、国民への適切な情報伝達が求められています。企業宣伝力にものを言わせたイメージ戦略に頼るのでなく、このような「急がば回れ」のステップをきちんと踏んだものが、結局は現場で認められ生き残ることになると思われます。

本会が皆さんの研究や企業活動のお役に立てるように、一同、張り切って準備いたしますので、多くの皆様方からの演題登録、ご参加を心よりお待ち申し上げております。

新潟大学大学院医歯学総合研究科 血液・内分泌・代謝内科
教授  曽根 博仁