会長挨拶

高齢化社会における機能性食品の貢献

 

この度、第17回日本機能性食品医用学会総会を、12月7日(土)・8日(日)に2年ぶりに東京の真ん中、赤坂で開催させていただくことになり、大変光栄に存じております。

本学会は科学的研究を推進し、明らかな科学的「エビデンス」をともなう機能性食品の医用普及により、国民の健康増進ならびに生活習慣病の予防や改善に取り組む学会で、医学、栄養学、農学、食品学などの研究者が集います。今回の会場は国際医療福祉大学の新しいキャンパスで交通の便もよく、都心の雰囲気を味わっていただくこともできる場所であり、多くの皆様がご参加しやすいかと存じます。

日本は世界に類を見ない高齢化社会で、日本の高齢化対策がこれからの世界のモデルとなると言われております。ライフステージのそれぞれの段階において食の果たす役割は大きく、成長、発達、そして健康長寿に食は貢献するものであり、適切な食育は社会の基盤となります。そこで、今回のテーマは、「高齢化社会における機能性食品の貢献」といたしました。
今回は特別講演としてカリフォルニア大学サンフランシスコ校医学部で和食と高血圧の研究をされているTheodore W. Kurtz教授をお迎えし、食と高血圧についてのご講演をいただきます。また、シンポジウムではフレイルと機能性食品について、リハビリテーション、口腔フレイルなどの分野の日本の第一人者の先生方をお招きしております。今回より新たな企画として農芸化学会との合同シンポジウムも企画しました。2つの学会から加齢と食について研究発表をいただき、交流をはかり、本学会の更なる発展をはかりたいと期待しております。

例年の総会に比べ、今回は会員の皆様による研究発表に重点を移し、十分な時間をとり、Discussionをできるようにプログラムしております。本学会で発表し、討論することで、研究をさらにレベルアップし、グローバルに受け入れられるレベルを目指せるよう準備いたします。主催者として本学会が、発表者、参加者の皆様の活性化に役立つことを願ってやみません。多くの皆様方からの演題登録、ご参加を心よりお待ち申し上げております。

第17回日本機能性食品医用学会 総会会長
下澤達雄
(国際医療福祉大学大学院医学系研究科 臨床検査医学・医学部臨床検査医学 主任教授)