学会概要
設立趣旨
わが国は今後益々高齢者社会に向かい、「健康日本21」政策を具体的に方向付けた「健康増進法」の内容も示され、具体的に食生活の改善などが謳われている。わが国では、中国古語「医食同源」という思想が通常の食生活に深く根づいており、これは食と健康との深い関連性を現すものであるといえる。この思想は現在も「機能性食品」という形で受け継がれているがこの言葉は、広辞苑によれば「栄養以外の何らかの生理作用をあらわす機能をもつ食品の総称」とあり、もともとわが国で使われ始めたものであるという。
それが欧米でも「functional food」と訳され、すでに学会等で一般的に使われており、関連演題、製品もうなぎ昇りに増えている。一方わが国では「特別用途食品」「特定保健用食品」「健康食品」という名称が使われ、さらに厚生労働省による「病者用食品」の認可作業も進んでいる。しかし、「機能性食品」は先の通り一般的で分かりやすいため、これを学会の名称に入れた。機能性食品をとりまくわが国の現状は、多種多様な製品が一般市場に出回っており、中にはイメージだけが先行しているものも多いと考えられる。
本会はこれを純粋に科学的に研究し、明らかな科学的「エビデンス」のある機能性食品の医用普及により国民の健康促進並びに生活習慣病の予防に役立つことを願って設立することとした。なにとぞ趣旨にご賛同いただき学会ならびに機能性食品の健全なる発展に寄与することを祈念し、本会を育てて戴くことをお願いする次第である。